
下水道の整備水準は地域間の格差が顕著であり、特に普及の遅れている中小市町村を中心に未普及地域の解消が進められていますが、多くの地方公共団体が人口減少、高齢化の進展や厳しい財政事情など下水道整備を進めるにあたり極めて厳しい状況に置かれています。
下水道は、生活環境の改善、水環境の保全のみならず、地域の活力を向上させる上でも大きな機能を果たすものであり、このような厳しい状況にあっても整備を進めることが必要不可欠です。
日本水工設計は、地域の実状に応じた低コスト、早期かつ機動的整備が可能な新たな整備手法を導入することができるよう、「下水道未普及解消クイックプロジェクト社会実験制度」を活用して、効率的な普及促進策を提案します。
下水道未普及地域は、以下のような地域が主となっています。
これらの地域では、従来の技術基準にとらわれない地域の実情に応じた整備手法を導入し、下水道の重点整備を行うことが重要です。
ここで国土交通省では、平成18年11月に「下水道未普及解消検討委員会」を設立し、「下水道未普及解消クイックプロジェクト」に取り組んでいます。「下水道未普及解消クイックプロジェクト」の施策は以下の3点です。
(1) 人口減少下における下水道計画手法の確立
(2) 地域特性を踏まえた新たな整備手法の導入
(3) 集落排水・浄化槽他の汚水処理施設との一層の連携強化
人口減少下においては、過大な施設計画によるコスト増や事業の長期化が現実的な課題となるため、これまでとは異なる人口動態の推移や地域の経済動向などを踏まえた上で、下水道計画区域や施設計画を見直す必要があります。

人口減少下における下水道計画フロー
出典:下水道未普及解消クイックプロジェクト
財団法人 下水道新技術推進機構 HPより
(2) 地域特性を踏まえた新たな整備手法の導入
従来の技術基準等にとらわれず、地域の実情に応じた低コストの新たな整備手法を積極的に導入するため、「下水道の社会実験下水道未普及解消クイックプロジェクト」として下水道新技術導入社会実験が実施されています。日本水工設計では、これらの実証結果を活用した、効率的な普及促進策を提案します。
「下水道の社会実験下水道未普及解消クイックプロジェクト」による新技術の例

出典:下水道未普及解消クイックプロジェクト
財団法人 下水道新技術推進機構 HPより
既存施設の活用や統廃合も含めた関連事業の積極的な連携施策の検討、組織体制の一元化や会計の一体的管理など管理・経営における連携強化に関する検討を行い、効率的かつ持続可能な地域全体の汚水処理運営を提案します。

集落排水・浄化槽等との連携・一体処理イメージ
出典:下水道未普及解消クイックプロジェクト
財団法人 下水道新技術推進機構 HPより
| 平成22年度 | 国土交通省東北地方整備局 | 下水道ビジョン未普及解消調査検討業務(汚水処理人口普及率及び接続率向上に関する手法調査・検討) |
| 平成21年度 | 中南地域県民局 | 岩木川流域下水道効率的事業計画策定業務委託(MICS事業検討) |
| 平成20年度 | 日本下水道事業団 | 広島市西部水資源再生センター実施設計業務委託(し尿受入れ施設実施設計) |
| 平成20年度 | 山形県 | 最上川未普及解消下水道事業(山形処理区)の整備計画策定業務 |
| 平成19年度 | 愛知県豊田市 | 下水道未普及解消新技術(管路の露出配管)の導入検討業務 |
| 平成19年度 | 島根県邑南町 | 公共下水道、農業集落排水施設の汚泥処理統合検討(MICS事業検討) |
| 平成18年度 | 富山県入善町 | 農業集落排水施設接続、及びし尿・浄化槽汚泥の下水処理場への投入検討業務 |
| 平成18年度 | 三重県伊賀市 | 公共下水道、農業集落排水施設等の汚泥処理統合検討業務 集約処理の最適化と汚泥の有効利用検討業務 |
| 平成17年度 | 神奈川県伊勢原市 | し尿処理場廃止に伴う、し尿・浄化槽汚泥の下水処理場への投入検討業務 |
| 平成17年度 | 富山県黒部市 | 公共下水道と農業集落排水施設との汚泥共同処理事業計画検討業務(MICS事業検討) |